ベンチャーフェアJapan2010レポート
JCG WG2 ファシリテーター 小野 靖
ベンチャーフェアJapan2010へ行ってまいりました。「チャンスを活かして昇りきれ!」と銘打たれた同フェアは今年で12回目を迎える日本最大級のベンチャーマッチングイベントです。以下、幾つかのポイントに沿ってご報告いたします。
1. 開催概要
開催日:平成22年2月2日(火)~4日(木)10:00~17:00
会場: 東京国際フォーラム「展示ホール」(東京都千代田区丸の内3-5-1)
最寄駅はJR有楽町
主催: 独立行政法人中小企業基盤整備機構
入場料:無料
規模: 展示小間数212ブース
2. 出展企業の業種・地域分類
出展企業は業種毎にA~Pまで16のゾーンに分類されています。
A新製造技術関連、B人材関連、Cビジネス支援関連、D情報通信関連、E環境関連、F都市環境整備関連、G新エネルギー・省エネルギー関連、H海洋関連、I生活文化関連、J国際化関連、K医療・福祉関連、Lバイオテクノロジー関連、M住宅関連、N流通・物流関連、O Japan Venture Awardsコーナー、P支援機関
この内、ベンチャー企業の出展はAからNまでで197社になります。197社のゾーン別・地域分類は下表の通りです。
東京・関東で出展企業の過半を超えますが、個人的には、思ったより地方企業の出展が多いと感じました。それだけ地方企業の熱意を感じます。
また業種別に見ますと情報通信関連、いわゆるITが55社で最多ですが、次いで環境関連27社、上位では医療・福祉関連17社と今後の有力成長分野の出展が目立ちます。
3. 出展企業の出展目的
出展者カタログから私なりにデータを加工していますが、出展目的をまとめてみました。
これで見ますと、トップは顧客獲得(自社の直販)、次いで販売代理店、業務提携をあげる企業が多いですが、それ以下の項目もバイヤー、パートナー、商社、OEMなど販売関連のものが並んでおります。「製品・サービスは完成したが、販路がない」ベンチャー企業の課題が販売にあることが読み取れます。(複数回答可のため、社数と回答数は一致しません)。
4. 各ブースのプロモーション
実際に会場を回って気づいたことを来場者の視点から述べてみたいと思います。
① ブースには複数の人を配置すると活気が出ます。社長らしきご高年の方が1人座り込んでいるブースはそれだけで近寄りがたい雰囲気になります。
② パンフレット以外のプロモーションツールを用意した方が来場者の目を引きます。自社製品の現物であったり、映像を流したり、視覚に訴えると効果的です。
③ 一つのブースであれもこれもとパンフレットが置かれている会社がありましたが、アピールする点は絞った方が来場者の記憶に残ります。
④ パンフレットには必ず、自社の連絡先を入れておきましょう。その場で手渡されたパンフレットを後で見て、面白いと思った製品でも会社名や連絡先が入ってないものが散見されました。実に惜しいと思います。
⑤ 例えば情報通信関連は55社出展があるように、分類されたゾーンの企業数が多いと自社が埋没してしまう危険性があります。もし選択可能ならば、理由をつけて敢えて数の少ないゾーンを選択するのも一つの戦略です。インターネットを使った通信教育ならば人材関連のゾーンを選択してみるなども考えられてみたらいかがでしょうか。
5. 実際に出展するには
中小企業基盤整備機構の方にお聞きしたところ、今回の出展料は52,500円とのことでした。費用対効果で考えますと、割安感があります。出展に関する情報は、毎年夏頃に中小企業基盤整備機構の HP(http://www.smrj.go.jp/)で告知されますので、出展を検討される方は見逃さないように注意しましょう。